たつた皮フ科クリニック

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皮膚科・小児皮膚科のご案内 手湿疹

Hand eczema

  • 子供が起こしやすく、また男性よりも女性が起こしやすい
  • 何らかの物に触れてアレルギーを起こしたことがある人、アトピー性皮膚炎の人
  • 美容師、調理師、看護師、介護士など水に触れる機会の多い仕事の人

手湿疹のかゆみは、冬季に悪化しやすく激しいかゆみを伴います。
掻くことでさらに皮膚のバリア機能が低下し、かゆみが増して治りにくくなります。
手の洗いすぎやアルコール消毒で皮膚バリア機能が低下すると皮脂や水分がなくなり、わずかな刺激でもかゆみを感じやすくなります。
かゆいときに皮膚を掻くとさらに炎症が強くなり神経線維が伸びて、より強くかゆみを感じます。

かゆみが起こる仕組み

ヒスタミンという体内物質が原因で引き起こされます。
皮膚の表面が外的刺激を受け、体の中で生じたアレルギー反応によってヒスタミンが放出されると刺激によって伸びた神経線維がこれらを受け取ってかゆみを感じます。
ヒスタミンが関係するかゆみは、抗ヒスタミン薬の内服でやわらげることができます。

手荒れの予防と対策

手を洗った後に濡れたまま放置すると手湿疹の原因になります。
タオルでしっかり水分をふき取り、保湿剤によるスキンケアを行うことが予防になります。

家事をするとき、手を使う職業に従事するときの手荒れ予防

  • 水に触れる機会が多いときには手袋を装着し、手洗い後には保湿剤をしっかり塗りましょう。
  • ゴム手袋などでかぶれることもあり、そういう場合皮膚科でパッチテストを行うこともあります。
  • 綿の手袋をした上にゴム手袋をする、保湿剤は指一本一本丁寧に手首まで塗り込む。

治 療

治療の中心はスキンケアと対症療法ですが、パッチテストなどで原因が分かった場合はそれを避けます。

当院の場合は症状に合わせて漢方治療を併用して行うこともあります。
炎症のある場合はステロイド外用薬を塗ります。

まずは保湿剤を先に塗り、その後ステロイド外用薬を湿疹のあるところに塗りましょう。

よくなったら徐々にステロイド軟膏を減らしていきます。
ステロイドの入っていないお薬もたくさんありますので相談をしてください。
塗り薬は塗った後10分程度で皮膚の表面に吸収されます。薬を塗った後に別の作業に入りたいときは、10分以上おくことを目安にしてください。
また塗った後に綿などの手袋を装着することにより、皮膚への吸収が増して、薬の効果を高めます。

かゆみに対して抗ヒスタミン薬が効果的です。ですが抗ヒスタミンが眠くなる可能性もあります。

ヒスタミンは脳内では覚醒や記憶、学習機能に作用するという重要な役割があることが知られています。抗ヒスタミン薬の内服により薬の成分が脳内に移行してヒスタミンの作用を抑えることで眠気や集中力の低下(インペア-ド・パフォーマンス)が起こることがありますので、勉強や自動車の運転などをする際は注意が必要です。
脳内に移行しにくい抗ヒスタミン薬もありますので、薬について気になることがありましたら当院に相談してください。