たつた皮フ科クリニック

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皮膚科・小児皮膚科のご案内 掌蹠膿疱症

Palmoplantar pustulosis

掌蹠膿疱症とは

掌蹠膿疱症とは手のひらや足の裏に、膿を持った小さな水疱(膿疱)が繰り返しできる病気です。
膿疱の中には細菌やウイルスなどの病原体は入っていないため(無菌性膿疱)、直接触れても人に感染することはありません。
また、日本人においては、とくに遺伝しやすいということはなく、妊娠や出産にも影響することはありません。
男女比はおよそ1:2と推定され、発症は30代~50代に多い傾向があります。

    手のひら、足の裏の症状

特徴的な症状は水疱からできる膿疱です。でき始めにかゆみを伴うことが多く、しばらくすると膿疱が乾いて茶色っぽい痂皮になり剥がれ落ちます。
まわりの皮膚にも炎症が及んで赤くなり、表面の角層が浮いてきてカサカサします。
角層が積み重なって厚くなると、歩くたびにひび割れて痛みを生じます。

    爪の症状

爪の下に膿疱や凹みができたり、爪の変形が起きたり、爪がはがれて浮いてきたり、爪の下が厚くなって盛り上がってきたりします。

    骨や関節の症状(掌蹠膿疱症性骨関節炎)

関節や付着部、骨そのものに炎症が起きて激しい痛みを伴います。

悪化因子

    喫煙

掌蹠膿疱症の喫煙率は非常に高く80%以上といわれております。
禁煙することで症状が軽くなったり、治療効果の向上がみられる傾向があり、喫煙が炎症物質(IL-17など)の産生を増加させたり、歯周炎などの他の因子を悪化させたり、何らかの形で関わっていると考えられております。

    病巣感染(扁桃炎や歯周炎など)

病巣感染とは、体のどこかに症状がほとんどない慢性の炎症がある場合、これが引き金となって体の別の部位に別の病気が引き起こされることを言います。
掌蹠膿疱症は、病巣感染が深く関わる代表的な病気です。一部の人において、無症状の扁桃炎(病巣扁桃)、歯の根っこや周囲に潜む無症状の歯周炎(歯性病巣)、副鼻腔炎、上咽頭炎などが、掌蹠膿疱症の発症や持続につながっていると考えられております。

    金属アレルギー

歯科金属などの金属アレルギーとの関連も指摘されております。

膿疱が形成されるメカニズム

細胞から分泌されるサイトカインが関与していると考えられております。
サイトカインの中でもIL-17、IL-23などの物質が複雑にかかわっております。

日常生活で気を付けること

治療法

悪化因子の除去など

薬物治療など

ステロイドなどの外用療法、紫外線療法、注射療法(生物学的製剤による治療)などがあります。